「温泉といえば大分」ってよく聞くけど、本当に日本一なの?
大分に住んでいながら、なんとなく「そういうものか」と流していた私。でもあるとき、ホリエモン(堀江貴文さん)が別府についてこんなことを言っているのを見かけました。
「別府は温泉地の中でも湧き出ている湯量が一番多い。だけど、それをアピールしきれていない」
気になって、ちゃんと数字で調べてみました。
大分の温泉、何が日本一なの?
結論から言います。大分県の温泉は2つの部門で日本一です。
① 源泉数 日本一
令和6年3月末時点で、大分県の源泉総数は5,086。湧出量は291,121リットル/分で、ともに全国第1位です。
全国の温泉源泉総数(2万7,915か所)のうち、大分県だけで18.2%を占めています。2位の鹿児島県が2,745か所なので、ダントツの差です。
② 湧出量 日本一
湧出量とは、温泉が1分間にどれだけ湧き出るかという量のこと。大分県の湧出量は日本全体の1割強を占め、日本一です。
数字だけ並べてもピンとこないので、こう考えてみてください。家庭のお風呂1杯が約200リットル。大分県の温泉は1分間に291,121リットル湧き出る。つまり、毎分1,455杯分のお風呂が湧き続けているわけです。
別府だけでもすごかった
大分県の中でも、別府市は別格です。
別府市だけで源泉総数2,832、総湧出量101,905リットル/分。
大分県全体の源泉数が5,086なので、別府だけで県全体の半分以上を占めていることになります。
別府には「別府八湯」と呼ばれる8つの温泉が市内全域に点在しており、エリアごとに泉質や景観が異なります。「別府温泉」「鉄輪温泉」「明礬温泉」など、同じ市内なのに全然違う個性の温泉が楽しめるというのが、別府のおもしろいところです。
なぜ大分にこんなに温泉が湧くのか
これが一番気になったので調べました。
理由は地質にあります。大分県は九州のほぼ中央に位置し、活発な火山活動の恩恵を受けています。
火山活動が生み出した天然資源に恵まれた大分県は、地熱エネルギーが豊富で、その恩恵として各地で温泉が湧き出しています。
特に九重町には日本最大級の地熱発電所があるほど、地下のエネルギーが豊富。別府や由布院の温泉も、このマグマの熱が関係しています。
そしてもうひとつ大事なポイントが、温度です。
大分県の温泉の4分の3以上が源泉温度42度以上の高温で、沸かすことなく源泉かけ流しで提供できる施設が多いのが特徴です。
温泉は湧いていても、温度が低ければ加熱が必要になります。大分の温泉は最初からアツアツで湧いてくるから、そのまま使えるというわけです。
泉質も「8種類」そろっている
全10種類ある泉質のうち8種類が大分県に存在することから、「大分県に来れば、世界中にある温泉地に行ったのと同じ」と言われています。
源泉の数だけじゃなく、種類も豊富というのは知りませんでした。硫黄泉、炭酸泉、塩化物泉…、いろんな泉質を大分1か所で体験できるわけです。
ホリエモンが別府に注目したワケ
ここからが個人的に一番おもしろかった話です。
実業家のホリエモン(堀江貴文さん)が2023年、別府で「BEPPU ONSEN SHOWER FES」という音楽フェスを開催しました。これ、なんと1,000トンの温泉水を観客にぶっかけるという前代未聞のイベントです。
なぜこんな企画を思いついたのか。
堀江さんはタイの水かけ祭り「ソンクラーン」から着想を得て、「別府で捨てられている温泉水を大量に集めて、夏の暑さが残る時期にみんなにかけたら面白いのでは?」と考えたといいます。
「捨てられている温泉水」というのがポイント。別府市長から「別府は世界第2位の温泉湧出量(入れる温泉としては世界一)だが、場所や時間帯によっては使いきれずに捨てている温泉がある」と聞いたことがきっかけだったそうです。
さらに堀江さんはこんなことも言っています。
「別府は温泉地の中でも湧き出ている湯量が一番多い。だけど、それをアピールしきれていない。これは『俺ってイケメンでしょ?』と自分から言い出せないのと同じで、別府の人も『私たちの温泉は最高です!』と言えないからではないか」
なんか、刺さりました。大分に住んでいる私自身、「まあ温泉多いよね」くらいの感覚でいたので。
この音楽フェスは初開催で約4,000人を集め、翌年も2日間に拡大して開催されました。堀江さん自身も「別府、湧出量世界一の入れる温泉ということで、この魅力を日本だけではなく世界に発信していきたい」と語っています。
大分在住のあかりが思うこと
調べてみて、正直「知らなかった」ということが多かったです。
源泉数が全国の18%以上というのも、8種類の泉質があるというのも、温泉が余って捨てているというのも、全部初耳でした。
大分に住んでいると「温泉があるのが当たり前」になってしまって、そのすごさに気づかないんですよね。ホリエモンが「アピールしきれていない」と言ったのも、正直わかる気がします。
これからもっと自分の住む大分のことを、ちゃんと知っていきたいと思います。このサイトを始めたのも、そういう気持ちからでした。
まとめ
- 大分県は源泉数・湧出量ともに日本一(大分県公式データ・令和6年)
- 別府市単独でも源泉2,832本、湧出量10万リットル超/分
- 高温泉が多く、源泉かけ流しの施設が豊富
- 全国10種類の泉質のうち8種類が大分に存在
- ホリエモンも「世界一の温泉地」として別府に着目、大型フェスを主宰
「温泉といえば大分」は、ちゃんと数字に裏付けられた本当の話でした。